“伝えること”と”伝わること”
誰かに何かを伝えることってよくあると思います。
それって伝わっていますか?
伝わっているかどうかをどうやって確かめますか?

そうです。
“伝えること”と”伝わること”は違うんです。

伝えたからといって、伝わったとは限らない。
伝えたい意図や内容が違っているかもしれない。
その可能性があるにもかかわらず、
伝えたから相手が理解したと思う人って意外と多い。

企業の研修とかでよくこんな題材があります。
新入社員などの若手社員が、わからないところを
上司や先輩に教えてもらいに行くと、
「前にも言ったよね?何回同じこと聞きにくるん?」
とか言われるって事例。

新入社員の能力は未知数で、
本当に何回聞いても理解できていないのか、
理解する気がないのか、
忘れちゃったのか、
それともメモすらしない子なのか、
などなど
いろんな社員がいます。
もしかしたら本当にどうしようもない社員かも。

だとしても、上司や先輩の対応として、
先の言葉はまずいわけです。
あるまじき行為というやつです。

つまり、
上司や先輩の教えは、
若い社員に”伝わっていない”んです。
伝えたんだけど、”伝わっていない”んです。
これって、伝えたことにならない。

相手に意図や内容がしっかり伝わって、
初めて伝わったことになる
ということです。

何を当たり前なことを。
とお思いかも知れませんが、
日常生活や仕事におけるコミュニケーションで
できていますか?

伝えるということは、コミュニケーションです。
コミュニケーションの手段は、
今の時代とても多い。
直接会って話す、
声だけ、
文字だけ、
顔が見えて声が聞こえるけど離れている、
など、いろんな手段があります。

いずれにせよ、何かを伝えるということは、
情報を伝達しているということです。
伝達できていないということは、
相手に間違った情報が伝わっている。
間違った情報が伝わると、
相手も自分も余計な労力がかかる。
時間、手間、最悪お金もかかる。

じゃあ、正しく伝えればいいんでしょ?
と思うでしょう。
でも、正しく伝えられていないから、
新入社員が困っているんですよ。

相手に伝わるには、わかりやすく伝える。
わかりやすく伝えるには具体的に伝える。

そして、具体的に伝えるには、
5W1Hを使う。(5W2Hともいうかな)
  • When(いつ)
  • Where(どこで)
  • Who(誰が)
  • What(何を)
  • Why(なぜ)
  • How(どのように)
  • (How match いくら)
会話の中ではよく使えると思います。
ただ、情報伝達というような、
一方的に相手に伝える場合では、
いろいろ省かれてしまって、
具体的に伝わっていないことが散見される。
だから、先の新入社員のような状況に陥る。

「誰かに何かをちゃんと伝えたい」
と思っている人は、
5W1Hを意識してお話してみてはいかがでしょう。

逆に、
「相手の状況やお話をしっかり聞きたい」という人も、
5W1Hを意識して質問してはいかがでしょう?
そうすることで、
お相手のお話がより分かりやすくなるのでは?
分かりやすくなるということは、
理解しやすくなるということです。
理解しやすくなれば、よりお相手との距離が
縮まると思います。

いずれにせよ
“伝えたこと”は伝わっていないかも知れない、
ということを念頭に置くことも必要です。
伝わったかどうかの確認も必要です。
どうかそのことをお忘れなく。